日本遺産「播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道」~資源大国日本の記憶をたどる73kmの轍~

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2021.11.08

鉱山町 祈りの線刻

「わしの弟の千松が

西のこうやのかね掘りに

一年たっても状(ふみ)がこぬ

二年たっても状がこぬ

三年三月のついたちに

状のかわりに首がきた」

石見銀山に金掘りに行ったまま帰ってこない悲しみが、わらべ歌に託されていた(石見銀山 石村禎久著より)

 

どこの鉱山町でも同じで、人生を太く短く生きる覚悟の金掘り・・・・。

坑夫が、一山当て、一攫千金で財を成した・・・ということはほぼなく、

『坑夫六年、吹き八年、かかあばかりが五十年』

言われるほど短い生涯でした。

 

さて、みなさんがそんな坑夫として生きようとしたとき、何をしますか?

坑口の周りの岩盤にさまざまな線刻があります。

それに込められた祈り。

みなさんはどう感じられますか?

多くは漢字一文字の持つ意味や象形で表したものや、祝言(めでたい言葉)です。

 

(私見ですが、どれも、たくさん、長く…を意味したものだと思います)

その一部を紹介します。

 

大久(たくさん、末永く)

 

 

三重塔(幾重にも!)

 

 

中(当たりますように)

 

 

千穐楽(センシュウラク 末永く※火を嫌って亀にしたか)

 

盛吉(祝言)

 

[ライター :powerstonewalk]

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