日本遺産「播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道」~資源大国日本の記憶をたどる73kmの轍~

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2023.09.07

うちげえのアートおおや2023

 

 明延鉱山から車で20分ほどの位置にある養父市大屋地区で開催された作品展に行ってきました。

「うちげえのアートおおや2023」は大屋在住・大屋を拠点に活動している作家さんの作品展です。

 

 

 

「うちげえのアートおおや2023」が開催された大屋町大杉地区は、国の「重要伝統的建造物保存地区」に認定されています。

養父市は養蚕が盛んに行われていた地域で今でも養蚕住宅が受け継がれているのですが、その中でも大屋町大杉地区はとりわけ大型の養蚕住宅が多く、二階建て、三階建の養蚕住宅をギャラリーなどに活用しています。

 

 

  

三階建養蚕住宅を利用したメイン会場「ふるさと交流の家 いろり」。大きな幕がかかっていて、遠くからでもわかりやすいです!

 

 

 

入り口でアート展一帯の地図とスタンプラリーをもらい、中へと進みます。

 

 

中には作品がずらりと並んでいます!

 

  色とりどりで、お子さんが喜びそうな作品も。

 

 

 

ウッドアート作家の空 宏樹さん。

物腰が柔らかく、優しい人柄のイケメンな若手作家さんです。

 

 

作品は、とてもモダンでおしゃれです。

シンプルモダンでありながら、あたたかく柔らかい印象もあり、作家さんの人柄が現れているように感じられます。

 実は以前から空さんのファンで、オーダーで素敵な作品を作っていただいたことがあるんです。

今回も素敵な作品を見ることができて大満足です!

 

 

この「うちげえのアートおおや」について近藤研秀さんにお話を伺いました。

1996年に第1回目が開催された「うちげえのアートおおや」に初回から参加されている近藤研秀さん。「名刺をお渡ししますね〜」とその場ででサラサラと葉書サイズの名刺を書き上げていただきました。(手書きの名刺、カッコ良すぎます!)

 

 

大屋町に在住の9人の作家さんたちの作品展としてスタートした「うちげえのアート」。

『うちげえ』とは但馬地方の方言で「我が家」の意味です。

 「ここで育った者、ここに惹かれて移り住んだ者たちが、ものを作って。それが集まってこのアート展になっているんです」

 

 

大屋地区を「我が家」とする人たちが、素朴で力強いアートを作り続け、29回目を迎える今回は、16人もの作家さんが参加されました。

傍に立つ、ウッドアート作家の空 宏樹さんを見ながら「若手がどんどん活躍してくれています」と近藤さん。

 

3日間のイベントで、この山間部の長閑な田舎におよそ600人もの人が訪れたのだそう!

それだけの人を惹きつける「アートの力」はすごいですね!

 「記念にどうぞ」と、うちわをいただきました。

文字を書いてくださるということで「楽」をリクエスト。

私の名前も入れていただき、特別なうちわができました。ありがとうございます!

 

 

 次は、隣に立つ三階建ての養蚕住宅へ。

 

 

こちらは、旧NIPPONIA古民家の宿の建物を受け継ぎ、一部を改装されているそう。

『和』と『洋』が織り混ざった素敵な空間です。

 

 小さなお子さんが興味津々なのは「蚕(かいこ)さん」。もちろん本物です。

 

そして、この養蚕住宅では絹を使った「洋装店 CIREI しれい」が新たにオープンされます。

着物姿が素敵なオーナーの熊本 有沙さん。

蚕さんから糸になり、布になり、そして絹製品になるまで、一貫しておこなう唯一無二の洋装品作りを目指されているそう。

現在、オープンに向けてメイン商品の「絹製の礼装」を仕立てるため、サンプル製作に取り組まれています。

 

 

アクセサリーなどの小物もセンスの溢れるものばかり。オープンが楽しみですね!

「洋装店 CIREI しれい」

営業時間:11時〜18時

住所:〒667-0314 兵庫県養父市大屋町大杉1055

定休日:月火

Instagram  @cirei.japan

TEL:090-7741-7459

※現在準備中のため不在にしている場合がありますので、来店の際はご連絡をお願いします。

 

 

 

次は、向かいに建つ「分散ギャラリー 養蚕農家」へ。築150年以上の古い養蚕農家を改装利用したアートギャラリーです。

 

こちらもいたる所にアート作品が展示されています。

 

ちょっとワクワクする空間です!

 

ギャラリーでは おおや作業所手作り作品、木彫作品など  常設 展示販売 されています。

 

 

次は少し歩いて「木彫展示館」へ。 築120余年の診療所だった古民家を再生させた美術館です。

1994年から毎年開催されている全国公募展「木彫フォークアート・おおや」のグランプリ作品などが常設展示されています。

 

こちらも多くの作品が展示され、お客さんで賑わっていました。

 

 

山間の小さな集落に見応えのあるアートが集結、普段あまり見ることのない養蚕住宅も見学でき、大満足でした!

皆様もこの「重要伝統的建造物保存地区」に足を運び、ノスタルジックな空気を楽しんでみてはいかがですか。

 

 

[ライター:轍]

 

 

▼観光スポット 

 養父市大屋町大杉重要伝統的建造物群保存地区

あゆ公園

明延鉱山探険坑道

GOCCO

おおやアート村BIG LABO

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