江戸時代から明治にかけて日本の財政を支えた佐渡金山、生野銀山、別子銅山。歴史に輝く「金・銀・銅」鉱山を、最前線で守り活かそうと努める担当者を迎え、調査研究や保存整備の取組み、鉱山活用の考え方や先進事例などを紹介いただきます。
この講演を通して、今後の鉱山の活用について考えるとともに、鉱山で結びついた新居浜市、佐渡市などとの広域的な連携、新しい観光振興や地域活性化の在り方について考えていきます。
(1)講演Ⅰ 13:35~14:25
講師:秦野 親史(新居浜市企画部別子銅山文化遺産課)
明治維新の動乱の中、財政状況を改善させるべく明治政府が目を付けた鉱山開発。そのモデル鉱山として白羽の矢が立った生野鉱山は、薩摩からお雇い外国人を招聘し、最新鋭の鉱山技術が投入されました。
新居浜市別子銅山を開発した広瀬宰平が生野にて鉱山運営技術を学び、生野鉱山と別子銅山は深い関わりがあること、採掘の終了した鉱山遺構の観光活用を進めていることなど、過去から現在に至る生野と新居浜の歴史とともに、現在進めておられる産業遺産の保存活用とマイントピアの観光活用についてお話しいただきます。
(2)講演Ⅱ 14:35~15:25
講師:宇佐美 亮(佐渡市観光振興部世界遺産推進課)
江戸~明治にかけて全国で開発された鉱山と、採掘によって育まれた鉱山町の文化、景観は今もなお、私たちの生活に溶け込んだものです。2件の重要文化的景観をもち、全国的にも有名な佐渡金山の、これまでの調査研究の方法や考え方、活用や地域活性化の取組み事例を学びます。