日本遺産「播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道」~資源大国日本の記憶をたどる73kmの轍~

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2020.12.02

生野銀山「シュトーレン」蔵出し式

 

「生野銀山」と洋菓子店「カタシマ」が行うシュトーレン蔵出し式に行ってきました。

 

生野銀山の坑道内は年間を通して平均温度13℃と「天然の熟成庫」のようになっています。
この一定に保たれた環境を利用して、養父市の洋菓子店「カタシマ」が伝統的なドイツのクリスマス菓子「シュトーレン」の熟成をおこなっています。

 

生野銀山への入口で検温、手指消毒など徹底したコロナ対策をおこない、式典会場となる坑道入り口へ。

ー式典の様子ー

 あいにくの小雨でしたが、シュトーレンを心待ちにする多くの方が蔵出し式に参加されていました。

 

 

 坑道口横のテントには熟成前と熟成後のシュトーレンが。

 

 シュトーレンの生地には貴腐(きふ)ワインに漬け込んだドライフルーツが練りこまれ、表面にはたっぷりのバターと砂糖がまぶされています。

 

 熟成後は色が全然違います!

シュトーレンとはドイツ語で「坑道」という意味で、トンネル型の形状からこの名前が付いたそう。
日本では「シュトーレン」と呼ばれることが多いのですが、ドイツ語の発音は「シュトレン」が近いそうです。偶然にも「坑道」で熟成されていることに面白さを感じます。

 

生野銀山坑道内の温度は約13度。この環境が熟成に向いています。

 

 

こちらは8月に行われた蔵入れの様子。

 

 

ここで3ヶ月間じっくり熟成されます。

 

 

 

さあ、お待ちかねの「シュトーレン」蔵出しです!

チーフパティシエの足立さんによると、「熟成することにより素材の味わいが生地全体にしみわたり、しっとりとした食感と奥行きのある味わいになります。今年はフルーツを増やしたことでより深い味わいと香りを楽しめます。」とのこと。聞いているだけでおいしそうです!

 

今年で10回目となる蔵出し式ですが、例年行われていた試食会は新型コロナウイルス感染防止のため行わず、記念品としてシュトーレン試食セットを限定100セットが配られました。 

シュトーレンだけでなくお茶や他のお菓子も!

 

この日は、生野銀山のお土産館でも30本が販売されるとのことで、さっそく行ってみました。 

驚いたことに蔵出し式が終わって30分ほどしか経っていないのに残り2つになっていました!!

あわてて1つ購入。買えてよかった~!

 

家に帰ってさっそく開封!

封を開けた瞬間にフルーツのいい香りがします!

 

まわりのお砂糖がシャリっと、中はしっとりして、口の中にフルーツの香りが広がります。おいしい~!
クリスマスまでに少しずつスライスして食べるお菓子だということですが、あっという間になくなりそうです。

 

生野銀山では、他にもリキュールや焼酎、日本酒などの熟成も行われています。

坑道という、一年を通じ一定の湿度・温度である熟成に最適な環境のでつくられた特別な味わいを楽しんでみてはいかがですか?

 

[ライター:小梅]

 

 

シュトーレン
[価格]1本 4,500円(500本限定)
[購入方法]カタシマ全店で購入可能・オンラインショップ
[問合せ]株式会社カタシマ 養父本店 (tel 079-664-2457)

※本年度分は売り切れとなりました。

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